市場動向編では、採用成功のために必要なフローとして「ターゲット学生数の把握」「競争環境の調査」「自社の要件整理」「採用計画」「採用活動分析(PDCA)」があるとお伝えさせていただきました。
今回その中から「自社の要件整理」「採用活動計画」という2つのステップをお伝えします。ピンポイント採用成功の中でも最も重要な事前準備となりますので、是非ご覧ください。
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TMP設計とは
T:ターゲティング(採用ターゲット設定)
M:メッセージング(自社の魅力の棚卸し)
P:プロセッシング(選考フローの構築)
の頭文字をとった採用フレームワークになります。
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ピンポイント採用だからこそ、TMP設計を行わなければ誰が採用できたら成功なのかを見失ってしまうケースがございます。
ピンポイント採用成功のためにマストとなる「TMP設計」
ピンポイント人材は市場に人数が少なく、狙っている採用競合他社も非常に多くなります。TMPをしっかりと設計することで、欲しい人物に効率良く出会い、競合他社と比較されても自社の強みが明確に伝えることができ、学生から選ばれることが理想です。
まずはどのようなターゲットにオファー文章で自社へ興味を持ってもらい、どんなプロセスで志望動機を形成するかということを考えます。
具体的はフローは、弊社が運営するメディア「人事ZINE」にて紹介されておりますのでご確認ください。
自社に合った採用ができる。採用フレームワーク『TMP』の実践的な使い方を紹介
https://jinji-zine.jp/framework-tmp/
「TMP設計」他社成功事例
ピンポイント採用は業種、企業規模に関わらず行われます。以下の大手メーカー様の事例では、新型コロナウイルスの影響で理系向けインターンシップができず、母集団形成に苦戦されたことからOfferBoxを活用されました。
理系採用の中でも採用することが難しい、地方の工場勤務学生のターゲットに絞ってアプローチした採用成功事例です。
食品メーカー 従業員数1000名以上
T:ターゲティング
【ハードスペック】機電系、化学、情報系の学生 エリア・学歴不問
【ソフトスペック】問題を的確に捉える、周りの人と連携して解決に導ける、好奇心
【OfferBox検索軸】
ログイン7日以内
専攻:機械・電気・電子、化学、情報
適性検索:50以上 論理力、好奇心、相手の意図・背景を理解する力、自分の意図を的確に伝える力
M:メッセージング
・「エンジニア職」は幅広いフィールドで早期に活躍できることが特徴
・社員の育成やキャリア開発を目的としたさまざまな学習の機会やツールが用意されている
・今年社長が代わり、これまで以上に柔軟な発想やチャレンジをしていこうとしています
P:プロセッシング
「人事によるWEB会社説明・若手社員との座談会」会社、仕事、人を知る
その後は学生が選考を希望したら全員一次面接(WEB)、面接は3回。
※通常より短縮した特別選考
結果
山形大学
東京理科大学
芝浦工業大学
愛媛大学
早稲田大学出身
の理系学生5名を採用。
次の中小専門技術サービス業様の事例では、そもそも業界への学生認知度の低さから例年機電系の採用に苦戦されており、OfferBoxを活用されました。
本社地の近畿地区学生をターゲットにすると、競合が多く採用できなかったため地方学生に敢えてアプローチすることで採用成功した事例です。
専門技術サービス 従業員数100名未満
T:ターゲティング
【ハードスペック】機電系の学生 希望勤務地関西、もしくはこだわらない
【ソフトスペック】官公庁などと接することができる丁寧なコミュニケーション能力、社会貢献性の高い仕事がしたい、裁量権を持って働きたい
【OfferBox検索軸】
専攻:機械・電気・電子
大学エリア:第一優先近畿地区、次にそれ以外
志望勤務地:関西地方、こだわらないも含む
適性検索:50以上 相手の意図・背景を理解する力、自分の意図を的確に伝える力、集中力、向上心、目的感を深める力
M:メッセージング
・ニッチな業界で唯一の分野を専門としている
・国や市町村との仕事が多いため、公共性や社会貢献性を感じることができる
・ある程度慣れてくると自分のペースで仕事を完結させることができる
P:プロセッシング
個別面談→インターンシップ(技術者交流、設計図作成ワーク)→一次面接→社長面接→内定
結果
弘前大学
島根大学
北海道科学大学
の機電系学生3名を採用。
最後に
実現が難しいと思うようなピンポイント採用でも、実際に成功されている企業様はいらっしゃいます。
そのためには事前準備が肝要で、なぜそのターゲットなのか、どうしたら面接に来てくれるのか、競合他社に負けずに内定承諾してもらえるかを丁寧に棚卸する重要性を感じていただければ幸いです。